| 第一回テーマ展覧会「宝物」 |
それぞれクリックすると各作品をご覧になれます。 イラスト部門参加者様 HP「SHADOW BREAK」 HN:ハルハル 様 小説部門参加者様 HP「Bitter Vanilla」 HN:蒼樹真綾 様 |
| イラスト部門 |
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| HN :ハルハル 様 HP :SHADOW BREAK コメント: 「このお宝も私が頂き♪」 そう言って、少女は空へと舞い上がった。 今日も彼女は世界中の宝物を捜して空をゆく。 |
| 小説部門 |
| エロ本を所持していないかの抜き打ちチェックだと言って、桜はベッドの下に取 り付けられた引き出しを物色し始めた。最初は驚いたけれど、彼氏の部屋を物色 するのは、恋人としての当然の嗜みらしい。 ガチャガチャと引き出しを引っ掻き回す傍らで、俺がのんびりと雑誌を読んでい ると、桜は古びたクッキーの缶を取り出した。それを見て、俺は思わず声を上げ る。 「あー、それ懐かしい」 「何これ?」 「幼稚園の時に使ってた宝物入れ」 「宝物入れか、懐かしいー。桜も色々と集めてた」 「今となってはどうでもいい物も、ちっちゃい時は宝物だったよな」 「そうそう。桜もよく母さんにこんな物捨てなさいって言われたなー」 「ラムネのビー玉とか、真鋳の取っ手とか、珍しい木の実とか…」 「飛蝗の後足とか、千切れた蝶々の羽とか、蟷螂の赤ちゃんの死骸とか…」 「って、気持ち悪いよ!そんなもん普通集めないから」 「桜、普通だよ。変なのは佑の方だって」 「ふへー。男女の違いってやつ?」 女の子って昆虫とか苦手なもんだと思ってた。桜とお付き合いを始めてから、俺 の価値観は次々と覆っている。世間知らずの俺とは大違いで、本当に色々なこと を知っていて桜は凄い。感心していると桜が黒目がちな瞳をキラキラと輝かせて 、俺にずいっと迫ってきた。 「時に佑。今の佑にとって一番の宝物は何?」 「今の宝物?うーん…」 宝物、宝物。大好きなCDとか今年やっと花を咲かせたサボテンとか、それらは もちろん大切だけどいまいちピンと来ない。俺の宝物って何だろう。 「も・ち・ろ・ん、桜っしょ。桜こそが佑の宝物ぉ!」 桜にとって、俺の答えは決まっていたらしい。白い歯を見せてニカって笑ったか と思うと、俺の上に圧し掛かってきて俺の唇を塞いだ。キスは桜から突然にって いうのが圧倒的に多い。小心者の俺はその度にこれ以上無いくらいに顔を紅潮さ せて、心拍数をドクドク上げてしまう。照れ臭さに視線をふらふら彷徨わせてい た俺は、桜を見てはたと気が付いた。 一見ケロリとしている桜だけれど、その耳朶は真っ赤に染まっていた。何時もは 桜の顔がまともに見られなくて気が付かなかったけど、桜だって余裕ってわけじ ゃなかったんだ。 照れ臭さなんて吹き飛んでいて、言葉はすんなりと紡がれる。 「うん。俺の宝物は桜だ」 |
| HN 蒼樹真綾<セイジュ マヤ> 様 HP名 Bitter Vanilla ![]() コメント: 普段は暗い話ばかりを書いているので、明るい話に挑戦してみました。 短くお話を纏めるのはなかなか大変でしたが、機会があればまた参加したく思い ます。 |